WellnessLetter   かきざわ整体院 Nov.2016
今日は、「姿勢」「筋膜」のお話しです。
そもそも筋膜って何のことがご存知ですしょうか?
筋膜とは、全身の筋肉全体を覆う薄い膜のことです。この膜自体は筋肉の伸張を助け筋肉の形状を保つと共に内臓などの内部器官に位置も固定する役目をしています。
普段はあまり意識していないところで重要な仕事をしている大切な組織と言えます。
イメージをつかむのに最適なのは、鶏肉です。鶏肉の皮を剥ぐとき薄い膜がお肉と皮の間にあります。この膜が筋膜です。
この筋膜ですが時には、なかなかリリースできない慢性的な肩こりや、腰痛の原因になっていることがあります。ご家庭や職場で偏った姿勢で長い時間又は短時間に何度も同じ作業を続けると筋膜によじれが発生しこれが原因でコリや痛み、硬さを感じることがあります。
筋膜自体は、2種類の線維状タンパク質(コラーゲンとエラスチ)が網の目のように張りめぐらされできていいます。85%が水分です。
筋膜は柔らかい組織なので、縮んだり、からまったりしやすい特徴があります。
この筋膜自体は巻き付くようにつながり全身を覆っているのでどこか一部にねじれが生じると連鎖をお起こし徐々に広がります。この変化がコリや痛みの原因となるのです。
例えば左足首付近の変化が右肩に影響する事例もあります。
この場合主訴は「右肩の痛み、コリ」になりますが施術ポイントは肩ではなく遠く離れた左足になります。また、腰筋膜の異常が首の痛みになって現れることもあります。

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出典元:Trigger Point.jp

 

これらの理由から当院の施術では、単に痛みやコリを感じる箇所だけの施術でなく全身をゆるめる中でさらに痛みの原因と考えられるポイントも改善する施術法をおこなっています。

■改善するには・・・
いつも施術中にご指導させていただいておりますが「同じ姿勢」を「長時間」続けないことです。職場の環境によっては仕事仲間やPCモニタがいつも同じ方向にある場合職場環境の改善が必要となります。
もちろん今回のテーマである「筋膜リリーステクニック」も有効です。
通常考える不調と感じる部位の筋肉を一定方向に伸ばし(ストレッチ)しばらく時間の経過を待つ事でリリースする方法と違い、よじれて硬くなった2つの繊維をゆるめる方法です。
先ず1つのパーツに注目するのではなく身体の広い範囲を意識して行います。
通常のストレッチでは40秒以上伸展することで筋肉が弛緩するとされています。
同様に筋膜リリースでも40秒から60秒を目安にすると良いでしょう。
しかし、身体の状況によってはこの40秒から60秒が辛く感じられる事もあります。
その時は無理せず中止して下さい。
但しこれでやめるのではなく日々行うことで必ず結果が望めますので翌日から継続します。

基本的な筋膜リリーステクニック
① 両足を肩幅よりやや広めに開いて立ちます。
② 右腕を頭上に上げ後頭部の後ろへセット
③ 左腕を腰の後ろにセット
④ この時両ひじを直角に曲げるイメージで行います
⑤ そのまま右後ろに向くように、身体を捻転します。
⑥ 40秒から60秒キープ(時間がないときは7秒キープ)
⑦ 両手、左右を置き換えて左方向へ捻転+キープ
⑧ これを一日何回か繰り返します。

%e7%ad%8b%e8%86%9c%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%ac%e3%83%83%e3%83%81出典元:日経プラスワン

私は、朝施術を行う前に必ずこのストレッチを行っています。
また、一日を通して「身体がこわばってきたな」と感じたとき7秒ストレッチを行っています。
コツは・・・
無理せず ゆっくりと 伸びている感覚を感じながら 力まず継続呼吸することです。

■手の届かないパーツには、ストレッチポールや柔らかいボールなどアイテムを使ったリリーステクニックがあります。
リリースボールは、後頭部、頚部、肩甲骨部、脊柱周囲、腰部、殿筋、股関節(大転子)周囲、下肢の裏等に使用すると便利です。
ストレッチポールは、もっと身体の広い範囲に有効です。仰臥位(あお向け)、伏臥位(うつ伏せ)、側臥位(横向き)でターゲットポイントに優しく当たるように設置し、ゆっくり、弱めに体重圧を乗せてローリングなどを行います。

できることから、お試し下さい。
きっとスッキリします。

参考文献
日経プラスワン2016年10月22日
Trigger Point.jp