2021 年🍂 かきざわ整体院

将来の健康の為には筋肉(筋量)は必須です。人の筋肉の6割は下肢にあります。ゆえに世の中ではスクワットの話しが良くでるのです。しかし、筋肉の「量」ばかりを気にして「質」に目を向けたことはありますか。筋肉の量と質の関係とは何でしょう? 今回はこの筋肉の「質」についてお伝えします。足腰の筋量が衰えると日常生活の動作に支障が発生します。いつもの場所での「つまづき」「転倒」「骨折」などをきっかけに寝たきりへと移行する可能性が高くなります。トラブル解消法として「筋トレ」の話しはよく聞くと思います。これらに加えて、近年では筋肉の「質」の重要性に注目が集まっています。

筋量に自信があっても「質」はどうですか? 若い頃から運動していたし今でも自分の身体には自信があると思い込んでいる方は多いと思います(特に男性)。これは幻想! 若いときのままでいられるはずはありません。自分だけ人とは違う事はあり得ないことを自覚しましょう。 毎日ジムに通って「筋トレ」💪「エアロビ」「ダンス」💃などしているから私は運動女子(男子)と思っている方も「大きな間違い」毎日運動しても体型に変化無く筋量が増えることはありません。ただ単に毎日運動している自分に陶酔しているだけで将来困ることになります。さて、骨格筋は、成人男性で体重の約40%、成人女性では約35%を占めています。筋肉は、糖代謝や必要なホルモンの産生なども行っており筋量の低下は糖尿病や生活習慣病に関与します。一般に、体重が重い人(肥満の人)ほど、筋肉量も多いものです。自分の体重を支えるために相応な筋肉が必要だからです。しかし、高齢者を対象にした研究では、筋肉量が多い=筋力が強いわけではないことが分かってきました。筋力が、筋肉機能として良好に保たれていないからです。ここで筋肉の「質」が問題となります。一般に、筋肉量と筋力は相関関係にあり筋肉が大きい=大きな力が出せるです。しかし、加齢と共にこの関係が成り立たなくなります。頑張って筋トレをして筋肉量が増加しても筋力が比例しない事態が発生します。筋肉があると思っていても加齢とともに筋肉の質は低下している可能性があるのです。理由の一つに筋肉の細胞の中や周辺に脂肪が蓄積し見かけの筋肉量よりも実質的な筋肉量が減ってしまっていることが考えられます。何故発生するのかは次回お話ししたいと思います。今回は概論として捉えて下さい。

 加齢と共に筋肉機能が低下し筋力が落ち筋肉量も減少します。この状態を「ダイナペニア」と呼びます。筋肉量の減少により日常生活に支障が発生している状態が「サルコペニア」です。この状態の前段階がダイナペニアであり50~60代の段階での筋肉機能低下を示します。ゆえに、早期発見と対策が将来の身体活動の低下を抑制します。サルコペニアに関しては、当院ブログ「フレイルって何」をご参考下さい。(http://www.kakizawa.info/seitai-blog/873  

自宅で筋力チェックをするなら、立ち上がりテストがお勧めです・・・立ち上がりテストとは、一定の高さの台から両脚または片脚で立ち上がれるかどうかで、脚の筋力を判定するテストです。厳密には身体にあった高さの台が必要ですがが、概ねは高さ40cmの台または椅子があれば実施できます。先ずは自宅の椅子で実験してみましょう。 


  1. 椅子に両足と床の角度が約70度になるように浅く腰掛ける
  2. 腕は胸の前で交差させ固定
  3. 反動をつけずに立ち上がり、3秒間姿勢をキープする
  4. 立ち上がれない場合は、ロコモ度3(移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたしている状態)と判定される。

  1.  椅子に座り片方の脚を前方に浮かせる(床と平行くらい)椅子が低いとより一層筋力が必要になるのでやや高めで行います。
  2. 腕は胸の前で交差させ固定
  3. 膝を軽く曲げた状態から反動をつけずに立ち上がり、その姿勢を3秒間キープ
  4. 片脚で立ち上がれない場合や、ぐらついて3秒間キープできない場合、筋力の低下が始まっている可能性がある。

 歩行速度で体力の衰えを知る・・・歩行速度、毎分60mは、速い? 遅い?どちらに感じますか。実は毎分60mの速度は遅いのです。歩く速度の基準は徒歩1分=80mです。日常生活で徒歩5分の距離が徐々に時間が掛かり始めたら老化のサイン。しかし、歩行速度には個人差があります。自分自身の今までの歩行速度を基準に考えて見ましょう。高齢期が近づいたときは自分自身の血圧や体重の変化を見ていくことが大切です。ゆえに中高年以降に重要になる歩行速度の指標は人と比較ではなく自身の変化を見ることが重要です。比較には、自分が習慣的に行っていることを基準にかかる時間を意識します。以前と比べて変化が見えるようであれば老化の始まりです。運動機能が低下しているサインなので兆候があれば、たとえ、今は元気でも数年で身体機能や日常生活能力に支障が出てくる可能性があります。日常生活能力や歩行機能を維持するには、体幹をしっかり安定させ、足腰を強くすることが肝心です。積極的に筋トレを行うことで体力向上を心掛けるべきです。自分の歩行速度を知るアプリもあります。歩行速度測定アプリ「チャミ」です。アップルストアなどでダウンロード(無料)して活用することも一つの手でしょう。

今回の記事は、日経Gooday10月と5月の記事を要約、編集してお伝えしました。