2021年 秋 🍁 かきざわ整体院

最近体を動かす機会が減っているにも関わらず怠さが抜けない。夜の睡眠が浅く起床時すでに倦怠感が強く一日やる気が起きないなど、しつこい「だるさ」に悩んでいませんか。疲労感の原因は「脳」にあります。「脳」が疲れると人間は疲労感を感じます。詳細には「自律神経」の疲れ(使いすぎ)が原因です。自律神経なので意識して酷使することはできません。解剖学的には自律神経は「視床下部(体温調節・睡眠・生殖・物質代謝など)」「前帯状回(社会的認知・情動など)」と関連します。

疲労の根本原因  自律神経は、交感神経と副交感神経で構成されバランスよく働くことで生体活動の安定を保ちます。この自律神経に多くの負荷が掛かると疲労を強く感じるようになります。負荷の一因と考えられるのはコロナ禍で自粛生活が続き不規則な生活が続いていることです。もう一つは今の季節です。自律神経は体温調節機能も担っているため気温の変化は負荷を高めます。これらを原因として、自律神経を酷使することで大量の活性酸素が身体内に発生します。活性酸素の発生は、自律神経を構成する神経細胞活動が低下します。即ち自律神経機能の低下を招くことになります。これが、疲労の根本原因です。加齢による筋肉減少も自律神経機能に影響します。自律神経機能は10代がピークです。その後下降し40代では20代の50%に60代で25%以下になります。自律神経機能の低下は各器官の制御不全を招き熱中症、心筋梗塞、脳卒中の原因にもなります。ゆえに「疲労のケア」は必須です。「疲労感」を無視して活動を続けることは自律神経をより一層酷使することになり最悪の場合、突然死の可能性もあります。また、達成感を感じる作業や運動時は要注意です。達成感を感じているときは脳の報酬系が作用しドパミンが分泌さ実際は脳が疲労しているにもかかわらず、心地よさを感じているので気づかぬまま作業や運動を続けてしまいます。

疲労のケアの仕方〈正しい疲労回復法を身に付けましょう。〉 疲労解消に最適な方法は「質の良い睡眠」をとることです。睡眠の目的は身体疲労の解消だけではなく、自律神経の回復も行うからです。起床時、頭がスッキリしていない、既に疲労感がある、体が痛いなどを感じてれば良質な睡眠をとることができていない証拠です。これらが続き質の悪い睡眠や、睡眠不足が借金のように積み重なった状態が「睡眠負債」の状態です。睡眠負債では、疲労が悪化し心身にさまざまな不調が生じる原因になります。

☆こんなことありませんか? 移動時、次の駅や停留所に着くまでの間に眠っていることがある・すぐに眠れる・寝落ちする・午前中に眠気やだるさを感じる・休日は、いつもより2時間以上長く眠る。これらの経験があれば既に睡眠負債を抱えているといえます。「寝落ちする」「私はすぐに眠れるの」などは疲労自慢であり褒められることではありません。遺伝的なお話しやロング又はショートスリパーといった考え方はあると思いますが、「寝付き」に関しては疲労との関わりが大きくあります。「『寝落ち』は主に、睡眠不足や睡眠の質が悪いことが原因で起こると考えられます。脳が強制的に意識をシャットダウンして、すぐに休息をとらなければいけないほど、自律神経の中枢が疲れているのです※1」

質の良い睡眠のとりかた 自律神経は24時間、寿命が続く限り活動しています。この自律神経が穏やかな時間帯が睡眠中です。この時間帯は活動が抑えられ、活性酸素の発生量も少なく、疲労回復が促されます。睡眠には、浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠とがあり周期的に繰り返されます。レ ム睡眠は「体を休める睡眠」ノンレム睡眠は「脳の休息のための睡眠」です。より眠りが深く脳が休息できるノンレム睡眠が大事です。睡眠時、睡眠時間不足や何らかの原因で睡眠の質が悪化しているとノンレム睡眠が十分得られず脳の神経細胞の修復が間に合わずに疲労が蓄積します。この状態が起床時の不調感に繋がるのです。

快適な睡眠をとるには・・・就寝時の室温を「25度程度に保つ」ことが大切です。何故「25度」なのか・・・それは、脳にとって理想の気温(室温)が22.5度から24度だからです。26度を超えるとパフォーマンスが低下します。 脳を冷やす器官は実はお鼻です。鼻から冷たい空気を吸うことが脳の冷却に繋がります。故に室温を一定に保つことはとても有効なのです。就寝時の室温が25~26度では寒く感じる方は、夏用寝具ではなく暖かめな寝具を用意し就寝しましょう。頭を冷やし身体を温めることで良質な睡眠を得られます。季節に応じ科学的根拠を基準に対策することが安眠と疲労回復に繋がります。

先ずはお試し下さい 

引用・参考文献 日経Gooday あなたを悩ます疲労の解消法

 ※1 梶本修身(医学博士) 東京疲労・睡眠クリニック院長